4年前の2020年10月18日以降、調布市の住宅街で道路の陥没や地中の空洞が相次いで見つかりました。

現場の地下深くでは東日本高速道路が「東京外かく環状道路」のトンネル掘削工事を行っていて、会社などが設置した有識者委員会はこのトンネル工事が陥没や空洞の原因だとしています。

このため会社は、現場周辺での掘削工事を中断するとともに、トンネルの真上の幅16メートル、長さ220メートルの範囲で緩んだ地盤の補修工事を進めています。

会社によりますと、補修工事を行う範囲にある、およそ30軒のうち9割で住宅の買い取りや一時移転の交渉などを終え、これまでに19軒の建物が解体されたということです。

しかし、交渉が終了していない住宅があることなどから、依然として補修工事の完了のめどは立っていないということです。

また、地下のトンネル工事は、陥没が見つかった地域を含む一部の区間について、住民からの仮処分の申し立てを受け、東京地方裁判所が中止を命じて現在も掘削が止まっています。

一方、ほかの区間では、巨大な掘削機、シールドマシンが土を取り込みすぎたことなどが陥没の原因になったとみられることを踏まえ、削った土の量を厳格に把握するなどの再発防止策をとり、掘削を再開しています。

東日本高速道路は「少しでも早い地盤の補修完了に向けた取り組みを行っており、責任をもって地盤補修工事を実施します」とコメントしています。

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