東京電力は17日、福島第1原発で発生した汚染水を浄化処理した後の放射性物質トリチウムを含む水の海洋放出を開始したと発表した。通算10回目で、本年度は6回目になる。

◆トリチウム濃度は最高値を上回る可能性

 東電によると、11月4日までに約7800トンを放出する計画。海水で希釈する前のトリチウム濃度が、これまでで最高の1リットル当たり31万ベクレルを予定している。  原発周辺の海水のトリチウム濃度測定では、10月13日に採水した1リットル当たり33ベクレルが最も高かった。東電は今回の放出で、これを上回る可能性があるとした。放出基準の1500ベクレルは下回るとしている。  放出に伴う魚価の低迷などによる補償は9月25日時点で約650件の請求があり、約260件約420億円を支払った。本年度の放出は計7回(計約5万4600トン)を計画している。(荒井六貴) 

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