東京電力福島第1原発の汚染水を浄化処理した後の放射性物質トリチウムを含む水の海洋放出で、東電は14日、通算9回目を終えたと発表した。

福島第1原発=2022年3月撮影

 東電によると、放出中に測定した原発周辺の海水に含まれるトリチウム濃度の最高値は、13日に採水した1リットル当たり33ベクレル。これまで最も高かった5月3日の29ベクレルを上回り、過去最高になった。放出基準の1500ベクレルは満たしているとする。今回は9月26日に開始し約7800トンを放出した。トリチウムの総量は約2兆2000億ベクレルだった。  処理水の海洋放出は昨年8月24日に始まり、昨年度は4回(約3万1200トン)、本年度は今回を含め5回(約3万9300トン)を実施し、あと2回を計画している。本年度は計7回の放出で約5万4600トンに上る見込み。(荒井六貴) 

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。