この催しは、震災の記憶を語り継ごうと神戸市のNPO法人が企画したもので、およそ50人が震災で大きな被害を受けた神戸市東灘区を歩いて巡りました。

このうち弓弦羽神社にある慰霊碑には、地域で亡くなった108人の名前が刻まれていて、NPOの担当者から、遺族たちが追悼に訪れる場所になっていることが説明されました。

また、神戸市立御影小学校の校庭には、震災で亡くなった児童6人を思って、当時の校長が詠んだ「山茶花の白咲き初むるこの庭は子らのみ魂のかへるふるさと」という歌を刻んだ歌碑があり、これを取り囲むように6本のさざんかの木が植えられています。

参加した人たちは歌碑の由来を聞いたあと、静かに手を合わせていました。

参加した20代の男性は「地元に住んでいてふだんも歩く場所だが、改めて来てみると意味合いが違う。感謝の気持ちを持って生きていかないといけないなと思いました」と話していました。

案内した姫路獨協大学の道谷卓教授は「震災からまもなく30年になり世代が変わっていますが、震災のことを知らない人たちにも慰霊碑などを通じて伝えていきたい」と話していました。

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