男子生徒が通っていた大津市の中学校で開かれた「命を思う集い」=11日(代表撮影)

 2011年に大津市立中2年の男子生徒=当時(13)=がいじめを苦に自殺してから、11日で13年となった。いじめ防止対策推進法が制定されるきっかけになったが、その後も各地でいじめが発覚。当時の関係者は「法律ができた意味を考えてほしい」と訴えている。

 男子生徒は自宅マンションから飛び降りて亡くなった。同級生から暴行を受け「自殺の練習をしろ」と言われたことがその後明らかになったが、大津市教育委員会は当初、いじめとの関連は「判断できない」とした。

 滋賀県警は12年、暴行容疑で中学校と市教委を家宅捜索した。市長だった越直美さん(49)は、押収物の中に「いじめか?」と書かれた教員のメモがあったことを覚えている。市長直轄の調査委員会を設置し、延べ56人、95時間の聞き取り調査を経て自殺との因果関係を認めた。

 13年、大津の問題を機に防止法が成立。重大な案件では自治体などへの報告が義務付けられ、事実関係の調査も求められるようになった。「息子が命がけで作った法律だ」。成立当時、男子生徒の父親はこう語った。

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