無免許の外国人観光客に「カート」を貸し出し公道を運転させたとして、警視庁麻布署は11日までに、都内のレンタル業者で40代の男性責任者を道路交通法違反（無免許運転車両提供）の疑いで書類送検した。重大な事故を招く恐れがあったとして、検察に起訴を求める「厳重処分」の意見を付けた。
書類送検容疑は今年4月、日本で有効な国際運転免許証を持たない外国人観光客2人にカートを1台ずつ貸し出し、公道を運転させた疑い。
同署によると、カートは道路交通法上の「普通自動車」に区分され、運転には免許証が必要となる。国際免許証を使用して日本で運転するには、道路交通の国際ルールに当たる「ジュネーブ条約」の加盟国が発行したものでなければならない。
しかし業者がカートを貸し出した観光客2人の国籍は同条約の未加盟国で、保持していた免許証は日本では無効だった。
同署によると、男性責任者は容疑を認め「免許証のチェックが甘くなってしまった」と供述している。
観光客2人のうち1人がカート運転中に物損事故を起こし、駆けつけた警察官に道路交通法違反（無免許運転）の疑いで現行犯逮捕された。その後の捜査で、レンタル業者が免許証を十分に確認していなかった疑いが強まった。
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