◆申請は加入する健康保険組合に書面で
Q 利用登録の解除とは何ですか。 A マイナンバーカードから、健康保険の資格情報のひも付けを解除して、保険証として使うことをやめることです。 マイナ保険証がなくても保険診療が受けられるように、12月2日以降は代わりに「資格確認書」を受け取れます。 Q 解除の手続きは、どうすればいいですか。 A 加入する健康保険の窓口に解除申請書を提出してください。 申請を受けて、健保の担当者がマイナ保険証の基幹システムに解除を依頼すると、翌月の月末に解除が反映されます。◆登録はオンラインでも可能なのに…
Q 利用登録は「マイナポータル」を使ってオンラインでもできました。解除もできるのですか。 A できません。健保を通す必要があります。厚労省は、資格確認書の交付漏れを防ぐためだと説明しています。 Q 申請はいつからできますか。 A 健保によって異なります。健保の準備が整っていれば、10月28日よりも前に申請書を受け付けることもできます。 Q 申請書はどこで入手できるのですか。 A 加入する健保です。厚労省の様式例を基に、各健保がそれぞれ作成します。マイナ保険証の利用登録解除にあたって、厚生労働省が示した申請書の様式
Q 申請書には何を書くのですか。 A 氏名や被保険者番号などです。厚労省の様式例には「解除を希望する理由」を書く欄がありますが、理由を書かなくても申請できます。◆自分で申請できないときは代理も可能
Q 解除の条件は。 A 条件はありません。希望すれば誰でも解除できます。 Q 自分で手続きできないときは、どうすればいいですか。 A 代理申請もできます。申請書に解除する人と代理人の氏名、連絡先を書いてください。 Q 郵送で解除を申請することはできますか。 A 厚労省は、郵送の受け付けも可能だとしています。実際の運用は、各健保の判断になります。 Q 解除申請の受け付け終了の期限はありますか。 A ありません。現行の保険証の新規発行が廃止される12月2日以降も随時、解除申請を受け付けることになっています。◆解除完了まで1~2カ月、転職や転居は要注意
Q 注意点は。 A 解除申請から、実際に解除できるまで1~2カ月かかることです。この間に転職や転居で健保が変わった場合、新たな加入先は解除申請を把握できません。 解除希望者は、自ら新たな加入先の健保に「資格確認書がほしい」と伝える必要があります。 Q 解除申請から解除までに時間がかかるのは、なぜですか。 A 厚労省は、健康保険の資格が確認できなくなる状況を作らないようにするためだと説明しています。 12月2日から発行される資格確認書は、現行の保険証と異なり、マイナ保険証と同時に持つことが原則、認められていません。そのため、マイナ保険証の利用登録をすぐに解除すると、資格確認書が届くまで、病院などで自分の健康保険の情報を伝える手段がなくなってしまいます。 解除申請後もしばらくマイナ保険証を使えるようにしておくのは、医療費の窓口負担が10割にならないようにするため、という説明です。マイナンバーカード(一部、画像処理)
◆マイナカード返納しても登録解除に
Q マイナカードを返納した場合はどうなりますか。 A 返納すると、マイナ保険証の登録は解除されます。ただ、返納は自治体で受け付けるので、加入する健保が解除に気づくのにタイムラグが生じます。その間、保険診療を受けられなくなる場合があるので、返納した人は、加入する健保にも連絡する必要があります。 Q 利用登録を解除すると、診療や薬の履歴に影響しますか。 A 影響しません。いったん解除した後でマイナ保険証の再登録をした場合、解除していた間の診療歴なども見られます。 マイナ保険証の登録を解除して、マイナカードとのひも付けを解いても、マイナンバーと健康保険の情報はひも付いたままだからです。 Q 申請していないのに、マイナ保険証の登録が解除された場合は、どうすればいいですか。 A 被保険者番号を誤ってシステムに入力した可能性があります。病院や薬局のカードリーダーなどで再登録してください。 ◇ 厚労省は近く、ウェブサイトでも登録解除の手続きを周知します。 厚労省は、10月末をめどに登録解除ができるようになると案内していましたが、10月に入っても具体的な運用方法を示していませんでした。そのため、健保や利用者から困惑の声が上がっていました。 東京新聞ではマイナ保険証に関する情報やご意見を募集しています。メールはtdigital@chunichi.co.jp、郵便は〒100-8505(住所不要)東京新聞デジタル編集部「マイナ保険証取材班」へ。 鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。