大阪市の市立中学校に通う3年の男子生徒は去年1月から不登校になり、保護者が同じ学年の生徒によるいじめが原因だとして、市に調査を求めていました。

これを受けて、市が設置した第三者委員会は調査報告書をまとめ、8日、市に提出しました。

それによりますと、男子生徒は中学1年だったおととしから去年にかけて、複数の生徒から本人になりすましたSNSのアカウントで女子生徒に対しわいせつな写真などを送られたほか、学年のグループチャットでからかわれたり、暴言を吐かれたりしたということです。

第三者委員会は合わせて12件の行為がいじめに当たると認定し、不登校の原因になったとしたうえで、「男子生徒は『死にたい』と思うほどにまで精神的に追い込まれた」としています。

また、学校の対応について、保護者からいじめに関する訴えがあったにもかかわらず、本人にきちんと聞き取りをせず、十分な心のケアができていなかったなどと指摘しています。

大阪市教育委員会の多田勝哉 教育長は「学校の対応が生徒に苦痛を生じさせたことについては事実であり、重く受け止めている。報告書の提言を生かせるよう努めていきたい」とコメントしています。

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