建築家の坂茂さんが特別招へい教授を務める江東区の芝浦工業大学には、ウクライナ難民の詩やエッセーおよそ40点が現地で撮影された写真とともに展示されています。

展示には、避難所でのプライバシーを守り安心して過ごせるように、坂さんが考案し、ウクライナの人たちも実際に使っている紙の間仕切りが活用されています。

作品のうち42歳の音楽教師のエッセーには「音、におい、幸せな思い出を夢に見る。攻撃は長く続かないだろうと旅行かばん1つで出たが、いまだ戻れていない」と祖国を追われた悲しみがつづられています。

このほかにも、長年撮りためた家族写真を攻撃で失ったという声や、新築の家がロシア兵にめちゃくちゃにされたという悲痛な声が紹介されています。

坂さんは「世界の幸せなくして日本の幸せはないとの思いで少しでも建築で貢献したい」と語っていて、会場には国内外で災害や難民支援に当たる坂さんの活動も紹介されています。

芝浦工業大学の丁龍鎮(チョン・ヨンジン)事務局長は、「日本の裏側で起きていることを学生に伝え建築家は何ができるのか示したい」と話しています。

この展覧会は10月20日まで、芝浦工業大学豊洲キャンパスで開かれています。

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