能登半島地震で被災した石川県穴水町の事業者が集まる仮設商店街「あなみずスマイルマルシェ」の開所式が6日行われた。飲食店や衣料品店など9店舗が入居し「ようやく今日を迎えられた」「笑顔で復興へ向かいたい」と、事業再建への一歩を踏み出した。式に合わせイベントも開かれ、多くの人でにぎわった。  仮設商店街は町中心部にある防災広場に建設され、自転車店や理容店なども入る。名称は町が地元高校生に募り「商店街から笑顔で復興に向かう」との思いが込められている。  釣具店の店長舟津淳一さん(48)は、元々母親が経営していた店舗が地震で倒壊したが、知人らの後押しもあって入居を決めた。「能登は海に囲まれ、釣りを楽しみとしている人が多い。店をやらないと町が駄目な方向に加速してしまうと思った」と力を込めた。  開所式の冒頭で、9月の豪雨災害の犠牲者に黙とうをささげた。吉村光輝町長は「一日でも早く事業者が再建してほしい。町の活性化、観光交流を担える場所にしたい」と期待を込めた。


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