北朝鮮による拉致被害者横田めぐみさん(失踪当時13)が還暦を迎えた5日、小中の同級生らが新潟市で、再会を誓うチャリティーコンサートを開いた。弟の哲也さん(56)や、めぐみさんと北朝鮮で時間を共にした被害者の曽我ひとみさん(65)らが参加した。
コンサートでは同級生が、哲也さんや曽我さん、来場した観客ら300人と一緒に「故郷」と「翼をください」を合唱。ビデオメッセージを寄せた母の早紀江さん(88)は電話を通じて「早くみなさんと(めぐみさんらが)会って、『ありがとう』と手を取り合える日が来ることを信じているし、祈っている」と会場に呼びかけた。
登壇した曽我さんは、「めぐみさんを前に『おめでとう』を言えないのは本当につらい。61歳の誕生日は目の前でお祝いが言えると信じている」と力を込めた。同級生の小栗武さん(59)は「還暦は第二の人生だというが、一刻も早く日本に戻ってきて、家族と一緒にゆっくりと過ごしてほしい。会えないまま亡くなった父滋さんのお墓参りにも行かせてあげたい」と声を震わせた。
コンサート終了後、哲也さんは「日本国民や新潟県民の熱い思いを確認できた」と話した。〔共同〕
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