原子力規制庁などによりますと、先月9日、川崎市にある放射性医薬品の製造会社「PDRファーマ」の生産拠点で従業員2人が、放射能測定器が正しい値を示しているか確認する校正作業をしていたところ、警報が鳴ったということです。

会社が調べたところ、校正作業に使う放射性物質を含む液体を通すチューブとバルブのつなぎ目に緩みがあり、漏れ出したとみられる放射性物質により、従業員2人の手足や衣服、それに身につけていた線量計が汚染されていることが確認されました。

このうち1人の線量計から54.2ミリシーベルトと、目の水晶体の被ばく量で年間の限度にあたる50ミリシーベルトを超える値が検出されたということです。

健康被害や周辺への影響はないということですが、原子力規制委員会は、会社に対し、詳しい原因や再発防止策の報告を求めることにしています。

会社はホームページで「類似事案の発生防止に全力で取り組んでまいります」とコメントしています。

目の水晶体に放射線を大量に浴びると白内障になるおそれがあり、年間の被ばく限度は3年前に150ミリシーベルトから3分の1の50ミリシーベルトに引き下げられていました。

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