防衛省統合幕僚長と米軍幹部の会談記録とみられる資料を共産党議員が2015年に国会で暴露した際、身に覚えのない情報漏えいの嫌疑をかけられ違法な取り調べを受けたとして、3等陸佐大貫修平さん(49)が国に損害賠償を求めた訴訟の判決で、さいたま地裁は4日、請求を棄却した。

 会談記録を巡っては、15年9月、共産党議員が独自に入手したとして国会で資料を明らかにし、当時の河野克俊統幕長が米側に安全保障関連法の成立見通しを伝えていたと指摘した。

 訴状によると、15~16年、警務隊から「おまえが犯人なのは間違いない」などと言われ、自衛隊法違反の疑いで取り調べを受けた上、自宅を捜索されパソコンなどを押収されたとしている。

 大貫さん側は、当時の首相や防衛相が存在を否定した資料だとし「嫌疑が存在しない」と主張した。

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