福島第一原発の2号機では、先月10日から、事故で溶け落ちた核燃料と周囲の構造物が混ざり合った核燃料デブリの試験的な取り出しが始まりましたが、先月17日になって取り出し装置の先端についている2台のカメラで映像が確認できない不具合が発生し、作業は中断しています。
東京電力は、放射線の影響でカメラに電気が蓄積して不具合が起きた可能性があるとして、装置を格納容器の外に戻したうえで電源を入れたり切ったりして、状況を確認していましたが、3日の会見では、こうした作業を行った結果、カメラは復旧しなかったと説明しました。
4日は通常より高い電圧をかけて、復旧を試みるということですが、それでも復旧できなければ、カメラそのものの交換を検討するとしていて、作業再開の見通しは立っていないということです。
また、3日は、トラブルが起きる3日前の作業で、装置の先端部分が核燃料デブリに接触した際の動画が公開されました。
映像では、格納容器の底に直径数ミリから数センチの小石状のデブリが映っていて、装置の先端の器具で一部をつかんで持ち上げる様子が確認できます。
東京電力はデブリの状態は想定どおりで、装置を復旧したうえで取り出す方針に変更はないとしています。
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