◆「あと何年生きられるか…戦わなきゃ」
生まれた時の「初めて抱っこした時の重たい感触が忘れられない」といい「めぐみちゃんが60歳になるなんて、信じられない。絵を描くのも歌うのも好きだったし、どんな職業に就いていたかなあと、よく思う」と語った。横田めぐみさんの写真を手に思いを語る母早紀江さん=川崎市川崎区で(小倉貞俊撮影)
手元には、めぐみさんの写真と、自宅から持参した手のひら大のつぼ。めぐみさんが小学生の頃の遠足で「お母さんが好きそうなつぼがあった」と土産に買って来たといい、早紀江さんは「心遣いがうれしかった」と笑みを浮かべた。 ただ、拉致問題が親子を引き裂き、47年たった今も苦しさとむなしさの中にいる。夫の滋(しげる)さんは2020年6月に87歳で他界。自身も昨年、狭心症で倒れた。「あと何年生きられるか」と危機感をにじませ「弱ったらおしまいと思って頑張ってきた。戦わなきゃ、取り返してあげなきゃ」と力を込めた。◆連絡事務所案「懐柔されかねない」
石破茂首相は以前から「東京と平壌に連絡事務所を開き、情報共有を進める」と主張。早紀江さんは「北朝鮮に懐柔されかねない。ただ帰してくれればいいだけ。日朝会談で、首脳同士が目を見て話すのが一番」と一刻も早い解決を改めて願った。(小倉貞俊) 鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。