競輪の男性選手から性被害を受けたとして、女性選手から相談を受けた日本競輪選手会が証拠不足を理由に処分しなかった問題で、女性選手が30日、神戸市で記者会見し「選手会は選手を守り、声に耳を傾けてほしい」と訴えた。「選手一人一人が競技に専念する権利があるはずだ」と話し、ハラスメント根絶に向けた取り組みを求めた。 女性は「私の後に続く未来ある選手が声を上げやすい環境をつくってあげたかった」と告発理由を説明。「泣き寝入りすることで最悪の前例としたくない」と強調した。 女性は関西地方の選手会支部に所属していた21年10月、同支部の男性から無理やりキスをされ、性的関係を強要されたと訴えている。男性側は「同意があった」と主張。選手会は23年1月に女性の相談を受けたが「(男性に)うそを並べられても調べる手段もない。裁判で白黒つけてからの話」と判断を避けた。 女性側は競輪振興団体JKAや経済産業省にも男性の処分や全選手を対象とした調査を求める文書を送ったが、いずれも返答がないという。
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