防衛省は28日、海上自衛隊の護衛艦「さざなみ」が、南シナ海で米国、オーストラリア、ニュージーランド(NZ)、フィリピン各軍の艦艇と共同訓練を実施したと発表した。さざなみは25日に初めて台湾海峡を通過した護衛艦で、続けて南シナ海でも活動することで、中国の海洋進出をより強くけん制する狙いがあるとみられる。
訓練は5カ国による「海上協同活動」として実施。さざなみと豪駆逐艦「シドニー」、NZ補給艦「アオテアロア」は台湾海峡を通過後に参加した。
同省によると、共同訓練にはさざなみなど計6隻と豪哨戒機1機が参加。28日に南シナ海のフィリピンの排他的経済水域(EEZ)内で共同航行や相互通信などを行った。
南シナ海では南沙(英語名・スプラトリー)諸島の領有権を巡り、中比両国の船舶衝突などが相次いでいる。防衛省は「特定の国を意識した訓練ではないが、南シナ海での力による現状変更の試みや緊張を高めるいかなる行為にも強く反対する」としている。
南シナ海でフィリピン軍艦艇と共同訓練する海上自衛隊の護衛艦「さざなみ」(左)=8月(海自提供)
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