福島第一原発=2022年3月撮影
◆9回目、7800トンの放出開始
東電によると、今回は10月14日までに約7800トンを放出。トリチウムの総量はこれまでで最高の約2兆2000億ベクレルを予定する。本年度の放出は計7回を計画している。 放出に伴う魚価の低迷などの補償は18日時点で約630件の請求があり、約250件約410億円が支払われた。 また、東電は処理水の海洋生物への影響を調べるため、今回放出する処理水約10トンを採水し、その中でヒラメとアワビを飼育して、成育状況を調べることを明らかにした。 これまで、国の放出基準である1リットル当たり1500ベクレルに満たない程度に希釈した処理水でヒラメを飼育し、トリチウムの蓄積状況などを調べてきた。結果は、体内の濃度は水以上になることはなく、通常の海水へ戻すと時間の経過とともに濃度が下がったという。 東電は「ヒラメ体内でトリチウムが蓄積や濃縮はされないと考えている」と説明している。(荒井六貴) 鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。