【パリ、ロンドン=共同】静岡地裁が26日、袴田巌さん(88)の無罪判決を言い渡したことを国外メディアも一斉に速報した。フランスのカトリック系日刊紙ラクロワは、袴田さんにかつて宣告された死刑判決を巡り「悲劇的な誤審」と伝え、多くの弁護士が「時代遅れの司法制度」の一刻も早い改革を求めていると説明した。
別のフランスメディアは「長年にわたりでっち上げられた証拠や強要された自白への疑問の声が上がり、日本の司法制度に厳しいまなざしが向けられるようになった」と指摘した。
英BBC放送は「世界で最も長く収監された死刑囚に無罪判決」と報道。「主要7カ国(G7)で死刑制度を導入しているのは米国と日本だけで、死刑囚はわずか数時間前に執行を知らされる」と死刑制度に疑問を投げかけた。
英紙ガーディアンは「日本では、容疑者は長期の勾留で罪を認めるよう強要される」とする国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウオッチ(HRW)アジア担当、笠井哲平氏の発言を取り上げた。
AP通信も東京発で長文の記事を配信した。
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