“コロナ融資”無登録で仲介か 独立行政法人の元理事ら逮捕

逮捕されたのは、独立行政法人「福祉医療機構」の元理事で、みずほ銀行元役員の三浦由博容疑者（67）や、大阪の医療関連会社の役員、北村隆史容疑者（62）ら3人です。

警視庁によりますと、3人は2020年、「福祉医療機構」が貸し付けを行っていた新型コロナ対策の公的融資をめぐり、5つの法人に対する融資の仲介を無登録で行ったとして、貸金業法違反の疑いが持たれています。

この融資は、新型コロナで影響を受けた医療機関や福祉施設に対し、6000万円もしくは1億円を上限に5年間、無利子で資金を貸し付けていたもので、本来、仲介は必要ありませんが、「北村容疑者の会社を通じて融資を申し込めば審査の優先順位が上がる」などと勧誘し、手数料を得ていたということです。

警視庁は元理事らがおよそ40の法人に対する64億円に上る融資を仲介し、手数料としておよそ5億円を不正に受け取っていたとみて調べています。

警視庁は3人の認否を明らかにしていません。

元役員が逮捕されたことについて、みずほ銀行は「逮捕されたことを重く受け止めるとともに、お客さまならびに関係者の皆さまに多大なるご心配をおかけし、深くおわび申し上げます。警察の捜査には、全面的に協力してまいります」とコメントしています。