熊本地裁前で報道陣の取材に応じる大戸迫智さん(左)=18日午前

 水俣病の症状があるのに公害健康被害補償法に基づく患者認定申請を熊本県に棄却されたとして、同県の水俣市出身で宇城市に住む大戸迫智さん(59)が18日、県の処分取り消しと患者認定の義務付けを求め熊本地裁に提訴した。取材に「薬を飲んでも全然治らない。水俣病だと認めてほしい」と訴えた。  訴状などによると、母親は妊娠中に原因物質メチル水銀に汚染された魚介類を多く食べた。大戸迫さんは手足の震えや変形、運動障害などの症状があり、母親の胎盤を経由するなどしてメチル水銀を摂取したのが原因だとしている。  現在は3度目の申請をしているという。


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