「食健康科学研究科」の開設を発表した群馬大学の石崎泰樹学長㊧(13日、群馬県庁)

群馬大学は13日、2025年度から食健康科学研究科を新設すると発表した。医学、保健学、食品工学などを基に、分野の枠を越えて食品産業の課題解決や生活習慣病などの研究を担う人材を育てる。まず修士課程の募集を始め、12月14日に入試を実施する。募集人員は40人、出願期間は11月1〜14日となる。

13日に群馬県庁で開いた記者会見で石崎泰樹学長は「8月28日付で設置の認可を得た。食を通して地球・社会・人の健康について研究し、人材を育てる国内唯一の大学院になる」と説明。「群馬は農業、畜産業、食品製造業が盛んな県。地域を元気にしたい」と話した。27年度をめどに博士課程も設置する考えだ。

群馬大学は17年度に学内の独立組織として「食健康科学教育研究センター」を設け、理工学府、医学系研究科、保健学研究科、共同教育学部、医学部附属病院、生体調節研究所に所属する教員が研究を進めている。今回新設する研究科の院生は専用の建屋などができるまでは各教員が所属するキャンパスで学ぶ形となるという。

群馬大学は24年度、情報学研究科を新設したほか、保健学研究科と医学系研究科にまたがる形で公衆衛生を学ぶ「パブリックヘルス学環」、医学系研究科と理工学府の壁を越えてがん重粒子線治療など医療機器の専門知識を持った人材を育てる「医理工レギュラトリーサイエンス学環」を設け、それぞれ修士課程もつくった。いずれも博士課程の設置を視野に入れている。

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