文部科学省が、2024年度は6月16日を標準日としている公立小中高校の教員採用試験について、25年度はさらに1カ月ほど前倒しし、5月11日を1次試験の標準とするよう都道府県・政令指定都市教育委員会に要請することが25日、分かった。26日に通知する。教員のなり手不足は深刻で、早期化する民間企業の採用に対抗して人材を確保する狙いがある。
ただ前倒しには教員養成大学のカリキュラム変更や、5~6月のケースが多い教育実習の時期見直しなどが必要となるため、学生や関係機関の負担も懸念される。
文科省によると、従来は大学4年時の7~8月に試験を行い、9~10月に合格発表する自治体が多かった。だが大手企業の多くは6月までに内々定を出しており、文科省は昨年5月、24年度実施の試験は従来より1カ月程度日程を早め6月とする方針を示して各教委に協力を要請。今年は過半数の教委が、標準日の6月16日かそれ以前に試験を行うという。
文科省は、採用倍率の低迷を食い止めるためにはさらなる日程の繰り上げが必要と判断した。
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