JR貨物をめぐっては、貨物列車の車輪に軸を取り付ける作業で、取り付けの圧力が基準値の上限を超えた際、記録表の値を基準値内に書き換えるデータの改ざんをしたり、上限を超えたのを認識してもそのままにしたりする不正が行われていたことが、10日、明らかになりました。

これを受け国土交通省は11日、不正が行われた、▽北海道支社の輪西車両所、▽関東支社の川崎車両所、▽関西支社の広島車両所の3か所に職員を派遣し、鉄道事業法に基づく特別保安監査を始めました。

JR貨物によりますと、取り付けの圧力が基準値の上限を超えた場合、車輪や車軸が摩耗して車軸が折れるなどの故障につながる可能性があり、不正は少なくとも10年前の2014年から行われていたということです。

また、これまでの調査で、JR貨物の全車両のうち564両で基準値の上限を超えているのが確認されたため、これらの車両の運用をすべて停止したということです。

国土交通省は今回の特別保安監査で、車両整備のデータの確認や、作業員への聞き取りを行い、不正に関する事実関係や安全管理体制などを調べるとしています。

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