10年前の2014年9月11日、警察は「壊滅作戦」として「工藤会」のトップで総裁の野村悟被告(77)を逮捕するなど、徹底した捜査に乗り出しました。

警察によりますと、これまでの検挙者は延べ451人にのぼり、工藤会の福岡県内の構成員は昨年末時点で、およそ160人と、ピーク時の4分の1以下に減少しました。

しかし、依然として工藤会の関与が疑われる未解決の事件があるなど、組織の壊滅には至っていません。

野村被告については、市民を狙った4つの事件に関わったとして殺人などの罪に問われ、1審の福岡地方裁判所は4つの事件すべてで首謀者と認め死刑を言い渡しましたが、2審の福岡高等裁判所は、ことし3月、漁協の元組合長が殺害された事件では実行役などとの共謀は認められないとして無罪とし、ほかの3つの事件では共謀を認め、無期懲役を言い渡しました。

検察と被告側の双方が最高裁判所に上告しています。

福岡県警察本部の眞崎俊行暴力団対策部長は「企業や住民に対する襲撃事件を防止できていることが10年間の大きな成果だが、目的は工藤会の壊滅であり、作戦は道半ばだ」として、さらに組織の壊滅に向け、捜査を進めることにしています。

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