富山湾のベニズワイガニ漁は、毎年9月1日に解禁され、富山県射水市の新湊漁港で初競りが行われてきましたが、今シーズンは、厳しい暑さで、水揚げしたカニの鮮度が落ちることを懸念して、10日まで延期されていました。

漁港では午後0時半から初競りが始まり、鮮やかな朱色のベニズワイガニおよそ1900匹が並べられました。

初日の水揚げとしては例年並みだということで、1キロ以上の重さがあり、甲羅の幅が14センチ以上など「極上」に認定されたカニは3匹で、去年の初競りより1匹多くなりました。

競りに参加した仲買人は、「まだまだ暑いですが、9月は連休があってカニが売れるので、その前に初競りを行えてよかったです」と話していました。

県内のベニズワイガニ漁は、能登半島地震が起きたことし1月から昨シーズンが終わる5月までの漁獲量が、去年の同じ時期の7割ほどにとどまっていて、今シーズンも地震による水揚げへの影響が心配されています。

新湊漁港でベニズワイガニ漁に携わって40年以上の塩谷久雄さんは、「地震のあとの再起をはかって頑張ってカニをとってきました。全国の皆さんにもベニズワイガニを食べに富山県に来てほしいです」と話していました。

富山湾のベニズワイガニ漁は、冬にかけてピークを迎え、来年の5月中旬ごろまで行われます。

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