元日本兵の中には、戦場での壮絶な経験から復員後、「PTSD」のような症状が出て、無気力になったりアルコール依存になったりする人もいて、その子どもなどが本人や家族の苦しみを伝える活動を行っています。

8日は元兵士の家族らが渋谷区の会場で互いの家庭内での経験などを語り合う集会を開き、オンラインを含め200人以上が参加しました。

このうち、神奈川県横須賀市の市原和彦さん(73)は、南方から復員した父親が、突然母親に暴言を吐いたり、飲んでいた酒をかけたりすることがあったと証言し、「この時の印象が強く、子どもの時からずっと父親には憎しみを持ってきました」と振り返りました。

一方で、子どもたちに明るい表情を見せたことも覚えていると語り、「戦争の影は本当に人間をゆがませるのだと、この年になって改めて感じます」と話しました。

70代の父親と参加した世田谷区の30代の女性は「団体の活動を知ったことで父に尋ねると、祖父もかつてPTSDのような症状を示していたことを知りました。自分事として戦争について考えていきたいです」と話していました。

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