警察庁の露木長官は4日午前、福島県の福島第一原発を訪れました。

警察庁長官が福島第一原発を視察するのは9年ぶりで、露木長官は発電所の構内で24時間体制で警備を続ける特別部隊の警察官から、異常なしという報告を受けると、引き続き緊張感を持って警戒にあたるよう指示しました。

視察では、1号機から4号機までの廃炉の状況や、福島第一原発にたまる処理水の海洋放出の手順について、東京電力の担当者から説明を受けました。

視察を終えた露木長官は「原子力発電所がテロの標的となるようなことはあってはならない。福島第一原発は、処理水の排出や燃料デブリの取り出しなど、非常に高い社会的関心を集めており、警戒力を高める必要がある」と述べ、高度な訓練などを実施していく考えを示しました。

このあと露木長官は、原発事故の影響で立ち入りが厳しく制限されている「帰還困難区域」でパトロールにあたっている大熊町の特別警ら隊の活動拠点に移動しました。

そして、福島県警と全国の警察から出向している警察官に対し「東日本大震災の発災から13年が経過し、復興は着実に進んでいる一方で、いまだに帰還困難区域が残っており、被災地域の皆さんは安全安心な日々を強く望んでいる。良好な治安の確保は復興の礎で、住民の思いや期待に応えるために引き続き活躍をしてもらいたい」と述べ、激励しました。

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