兵庫県赤穂市の赤穂市民病院で受けた手術で誤って神経を切断され後遺障害を負った患者側が、手術担当医師らに損害賠償を求めた訴訟で、病院関係者が手術助手を務めた上級医に対し、担当医の主張に合わせ虚偽の証言をするよう要請していた可能性があることが、神戸地裁姫路支部に提出された音声データなどで分かった。同支部は4日の口頭弁論でデータを証拠として採用した。  兵庫県警は7月、2020年に女性患者(79)への腰椎手術で神経を誤って切断したとして業務上過失傷害容疑で執刀した40代の男性担当医=退職=と上級医を書類送検。女性は下半身に重いまひが残るなどし、担当医と病院設置者の赤穂市に損害賠償を求めている。  関係者によると、音声データは女性の親族が上級医と通話した際のやりとり。この中で上級医は、病院関係者から今年5月、裁判の証人として呼ばれた場合には担当医の主張に反論しないよう求められたなどと親族に説明した。上級医は「偽証になる」と関係者に反論したが「病院を守るためには犠牲になってもらわないと困る」と返されたという。


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