紀伊半島豪雨から13年となった和歌山県那智勝浦町でキャンドル形LEDの明かりに手を合わせ犠牲者をしのぶ人たち(4日未明)=共同

三重、奈良、和歌山3県で88人の死者・行方不明者を出した2011年の紀伊半島豪雨から4日で13年となり、各地で追悼行事が開かれ、犠牲者をしのんだ。29人が犠牲となった和歌山県那智勝浦町では遺族らがキャンドル形の発光ダイオード(LED)ライトをともし、鎮魂の祈りをささげた。

同町井関地区の紀伊半島大水害記念公園では、豪雨災害が発生し始めた時間に当たる同日午前1時ごろ、遺族らが犠牲者数と同じ29個のLEDの光を点灯。犠牲者の名前が刻まれた慰霊碑前で静かに手を合わせた。

妻と長女を亡くした元町長の寺本真一さん(71)は全国各地で近年、災害が頻発していることに触れ「大丈夫という思い込みが取り返しのつかないことになる。個々人が命を守る行動を取ってほしい」と話した。

14人が犠牲となった和歌山県新宮市では、氾濫した熊野川沿いにある道の駅の慰霊碑に田岡実千年市長や市議ら30人が白菊を供えた。田岡市長は式辞で「一層安心、安全に暮らすことができる町となるよう全力を尽くす」と述べた。〔共同〕

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