8月29日夕に線状降水帯の発生で記録的な大雨に見舞われた香川県東かがわ市で、市が設置している一部の排水ポンプが機器の故障のため約5時間半にわたって稼働しなかったことがわかった。
市によると、稼働しなかったのは同市松原の松西ポンプ場。2台のポンプがあり、合わせて毎分256立方メートルを海に排水する能力がある。水位上昇により自動で起動するシステムだが、同日午後4時20分、水位が上がったにもかかわらず稼働していないことが自動通報された。
市は職員を現場に派遣し、保守業者にも連絡。40分後に1台が動き出したが、もう1台は午後10時まで動かなかった。ポンプは同日午前、職員と保守業者が正常に稼働することを確認したばかりだったという。
同市では8月29日、台風10号の影響とみられる線状降水帯の発生で記録的短時間大雨情報が出され、午後6時半までの1時間に110ミリの激しい雨が降った。市内では計71軒が床上・床下浸水し、ポンプが稼働しなかったこととの関係は不明だが、うち18軒(2日現在)は同ポンプ場の周辺地域だった。
市の担当者は「ポンプが稼働しなかったという事実を真摯(しんし)に受け止め、原因究明と再発防止に努める」としている。(福家司)
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