大分県庁(大分市)

大分県が8月29日に台風10号の大雨による急激な水位の上昇を受け、安岐ダム(国東市)を緊急放流した際、「緊急放流の開始から3時間前に自治体などの関係機関に通知する」という手順を守らなかったことがわかった。関係機関への通知は放流の1時間前に行われた。

県によると、県は29日午後1時半、関係機関に「午後3時から安岐ダムの緊急放流を行う」と通知した。緊急放流の3時間前に通知する手順だったが、ダムの水位が急激に上がったため1時間半前の通知になった。

その後、水位がさらに上昇し、30分前倒しして午後2時半から緊急放流を始めた。結果的に最初の通知から1時間後の放流となった。

県はダムなどに設置した水位計のデータをもとに1時間おきに水位を予測しているが、29日の正午と午後1時の分析では緊急放流を行う水位ではなかった。しかし、水位が急激に上昇したため緊急放流の開始を決めた。

3日の定例記者会見で佐藤樹一郎知事は、通知遅れについて国東市に謝罪したことを明らかにした上で「急激な水位上昇に対応するためデータ分析の時間の間隔を短くすることを検討している」と話した。

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