「スーパー・コート」の有料老人ホームの一つ=7月、兵庫県内

 関西の有料老人ホーム運営大手「スーパー・コート」が、入居者への訪問看護について、必要性に関係なく100%複数人での訪問にするよう全社的に指示していたことが3日、共同通信が入手した社内文書で分かった。過剰な診療報酬の請求に当たるとみられる。

 このほか、複数の現・元社員が「看護師1人で訪問した場合でも『複数人で訪問した』という虚偽の記録を作り、診療報酬を不正に請求している」と証言した。

 スーパー・コートはホテルチェーン「スーパーホテル」と同一グループで、老人ホームやパーキンソン病専門住宅を約50カ所運営。入居者向けの訪問看護ステーションも併設している。取材に対し「複数人での訪問に関する目標値は、必要な入居者全てに対応できるようにするためで、過剰な報酬請求には当たらないと考えている。不正請求の指摘については、会社の指示ではないことを明確に申し上げる」としている。

 パーキンソン病といった難病や末期がんの人への訪問看護では、毎日3回まで診療報酬を請求でき、複数人で訪問すれば加算を得られる。

訪問看護について、複数人での訪問を100%にする目標が書かれた「スーパー・コート」の社内文書(画像の一部を加工しています)

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。