少子化により人手不足が深刻さを増す日本で、外国人材はますます欠かせない存在になっています。円安や他国による誘致策の強化が進むなか、日本は「選ばれる国」であり続けられるでしょうか。外国人材を送り出してきたアジア各国の現場を記者が訪ねた連載「外国人材の故郷から」全6回をまとめました。

タイで「日本語漬け」6カ月、技能実習に夢かける200人


日本人教師から指導される技能実習生(6月6日、タイ・バンコク)
タイの首都バンコク中心部から車で30分ほど走り路地に入ると、8階建ての白いビルの前に着いた。技能実習生を送り出す人材会社「タイアサワラート人材派遣」。日本企業に内定した約230人が訪日まで約6カ月、同社の施設で共同生活しながら日本語を学ぶ。…続きはこちら

ベトナムで特定技能の夫を思う 妻「日本へ家族一緒に」


フォンさんと次男(6月26日、ベトナム・ハティン)
牛が車道を悠然と歩き、家々から鶏の鳴き声が響く。そんな光景が広がるベトナム中部・ハティン省の農村地帯にフォンさん(34)の自宅はある。夫(38)は日本の建設会社で働き、夫婦離ればなれの状態が続く。いつか家族そろって日本で暮らすのが妻の願いだ。…続きはこちら

ベトナムに技能実習生「リモート留学」 日本で会話磨けず


技能実習生のニューさんは昨年末の日本語能力試験の「N2」に合格した(6月29日)=一部画像処理しています
「こんばんはー!」。6月下旬の金曜日の夜、ベトナム・ハノイにあるビルの一室で授業が始まった。女性講師がベトナム語と日本語を交え、猛スピードでしゃべり続ける。教室に生徒はいない。受講する百数十人の大半が、日本から〝留学〟する技能実習や特定技能のベトナム人たちだ。…続きはこちら

インドネシア、日本語試験に希望者殺到 ダフ屋も横行


日本文化を学ぶため折り紙に挑戦する女性ら(ジャカルタ、7月11日)
6月下旬、インドネシア・ジャカルタの日本語学校に、パソコンやスマートフォンの画面を真剣な表情で見つめる学生らの姿があった。この日は国際交流基金の実施する日本語基礎テスト(JFT-Basic)の申込開始日。希望日などを入力して受験を予約しようとしても「アクセスが集中しています」との表示が出て、なかなか先に進めない。…続きはこちら

インド元技能実習生「次はドイツ」 賃金は日本の1.5倍


ドイツ語を学ぶインド人看護師ら(7月27日、インド・ベンガルール)
インド南部ベンガルールの人材会社「NAVIS HR」の入り口には2枚の看板が並ぶ。向かって右手は日本行きの案内。「月給10万〜15万ルピー」(17万4千〜26万1千円)と、平均賃金数万円の若者に収入アップをアピールする。一方、左手にあるドイツ行きの広告には「18万5千〜21万6千ルピー(32万2千〜37万6千円)」と記載。日本の約1.5倍の水準だ。…続きはこちら

ネパールの留学志望者「日本は夢の国」 失意で帰国も


学生街バグバザールでは日本などへの留学を勧める看板が目立つ(8月、ネパール・カトマンズ)
「日本に行きたい。私の夢の国です」。8月中旬、ネパールの首都カトマンズにある学生街「バグバザール」で、日本語を勉強中という大学3年の女性(21)は笑顔を見せた。この街は各国への玄関口だ。日本のほか米国、カナダ、オーストラリア、韓国などへの留学を勧める仲介業者の看板がビルの壁や入り口でひしめき合う。…続きはこちら

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