ビーチリゾートや温泉が有名でインバウンド(訪日客)も増加する和歌山県白浜町で、高級宿泊施設の開業が相次いでいる。観光業界の人手が不足する中、県も富裕層向けビジネスモデルの構築を支援する。  7月下旬、白い砂浜で知られる白良浜は海水浴客で埋め尽くされたが、その多くは外国人観光客だった。イタリアから家族旅行に来ていたルカ・ポザットさん(47)は「白くて美しいビーチは最高。温泉も楽しみだ」と笑顔を見せる。ブラジル人男性も「日本の他のビーチも行ったが、ここが一番だ」と喜ぶ。町の担当者は「観光名所は、平日だと外国人の方が多い状態だ」と明かす。  町では高級ホテルの開業も目立つ。3月にオープンした「FIVE SPRING RESORT THE SHIRAHAMA」は、18室の部屋全てが90平米以上で温泉も備え付け。施設内での飲食費用などが宿泊料金に全て含まれる「オールインクルーシブ」で、客室単価は1泊15万円以上だという。支配人は「非日常空間で一日中くつろいでもらいたい」とし、海外からの誘客にも力を入れる。


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