フジテレビの番組「テラスハウス」に出演したプロレスラー、木村花さん(当時22)がSNSで誹謗(ひぼう)中傷を受けて2020年に自殺した問題を巡り、母の響子さん(47)が投稿者として大阪府の女性らに約300万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で大阪地裁(山本拓裁判長)は30日、請求を棄却した。

女性側も証拠提出された投稿の画像は捏造(ねつぞう)などと反論し、響子さん側に880万円の損害賠償を求め提訴。併合審理され、地裁は同日の判決で請求を退けた。

訴訟記録によると、花さんの死亡直後、ツイッター(現X)に「嫌ならおとなしくしとけば良かったんに」などの投稿があった。響子さん側は開示されたIPアドレスなどから女性らを投稿者とみなし21年に提訴。投稿画面を写した画像を証拠として提出した。

これに対し女性側は投稿を否定し、画像には通常表示される投稿日時の記載がなく「第三者に捏造されたものだ」と主張。不当な訴訟により平穏な生活を侵害されたと23年に提訴していた。

問題を巡り響子さんは他の投稿者らも提訴し一部で賠償命令が出た他、フジテレビや制作会社に損害賠償を求める訴訟を東京地裁に起こしている。〔共同〕

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。