もぎ取られた梨 成熟してないため出荷できず処分

筑西市の梨農家、鵜川武さん(75)は、22日朝、梨の収穫のため畑を訪れたところ、梨がもぎ取られていることに気づき、警察に通報しました。

取られた梨は畑のすぐ脇にかごに入れた状態で置いてありましたが、いずれも成熟していないため、出荷できず処分したということです。

枝には無理やりもぎ取られたような痕が残っていて、地面にはその際に落ちたとみられる若い梨が散乱していました。

警察 いずれも窃盗事件として捜査

警察によりますと、もぎ取られたのは「豊水」という品種の梨、およそ840個、13万円相当で、農家が農道脇で6つのかごに入った大量の梨を見つけ、畑の木9本からもぎ取られたことを確認したということです。

19日の午前中には異常がなかったということで、22日朝までの間に何者かが勝手にもぎ取ったとみられています。

茨城県内では、21日に土浦市内の梨畑でおよそ2700個が、8月上旬には笠間市で3200個がなくなるなど、収穫直前の梨が被害にあうケースが相次いでいます。

警察はいずれについても窃盗事件として捜査していて、大量に盗まれていることから、車両を使った複数人による犯行とみて、農家に対し防犯カメラの設置や見回りの強化といった防犯対策を取るよう呼びかけています。

「いよいよ収穫という時に」

事件を受け、梨農家の鵜川さんは別の梨畑を網で囲うなど対策しました。

およそ50年、梨を栽培してきたという鵜川さんは、「5年くらい前に60個ほどを盗まれたことがありますが、これほどの被害にあったことはありません。秋にせんていをして、春に芽が吹き、いよいよ収穫という時に被害にあってしまい、残念です。対策を強化するしかありません」と話していました。

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