米カリフォルニアの農地での体験記「ストロベリー・ロード」や討論番組「朝まで生テレビ!」への出演などで知られるノンフィクション作家、評論家の石川好(いしかわ・よしみ)さんが19日、急性心筋梗塞のため死去した。77歳。東京都出身。葬儀・告別式は家族で行う。喪主は妻みな子(みなこ)さん。後日、お別れの会を開く予定。  高校卒業後に兄を頼って渡米。数年後に帰国して慶応大を卒業後に再び米国に渡り、造園業を営んだ。日本に戻り、日米の移民史を巡る評論で論壇デビュー。かつてイチゴ畑で働いた青春の日々を書いた「ストロベリー・ロード」で大宅壮一ノンフィクション賞を受賞した。  「朝まで生テレビ!」では海外での経験に根差した見識で弁舌を振るい、市民団体「選挙に行こう勢!」をつくったり、日本の漫画家が戦争体験を描いた展覧会を中国・南京で開いたりするなど精力的に活動した。江戸時代から明治時代にかけて日本海海運に活躍した北前船を通じた地域活性化にも取り組んだ。  秋田公立美術工芸短大(現秋田公立美術大)学長や山形県の酒田市美術館館長も歴任。著書に「投手・桑田真澄の青春」「新堕落論」など。  ◇  石川さんは1989年7~12月に本紙夕刊コラム「放射線」を、99年5月~2001年3月に朝刊コラム「言いたい放談」を連載した。


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