台風7号の関東接近に伴い、JR各社や航空会社では16日、新幹線や飛行機の運転取りやめが相次いだ。東海道新幹線は東京―名古屋間で始発から計画運休を実施。お盆のUターンラッシュで混み合うはずの東京駅などは閑散とし、スーツケースを持った旅行者が立ち往生する姿もあった。

東京駅では東海道新幹線の改札口が閉鎖され、人の姿はまばらだった。17日に企業のインターンシップへ参加するため名古屋に向かっていた埼玉県三郷市の男子大学生(20)は「会社に迷惑がかかるから予定を変えたくない」として、在来線で移動することに。子どもに会うため宇都宮市に行くという名古屋市の医療従事者桑原健彰さん(42)は、計画運休を受け出発を1日早め、東京で1泊した。「なんとか会えそう」とほっとした様子だった。

17日昼に福岡で友人の結婚式に出席予定の東京都大田区の会社員女性(24)は、搭乗予定だった飛行機が欠航し、新幹線の状況を確認するため東京駅へ。「どうしても17日昼までには福岡に着かないといけない。夜行バスを使うか、新幹線再開を待つべきか、どうしよう」と頭を抱えた。

運休の影響は名古屋駅でも。音楽ライブに行くため駅前で東京行きの高速バスを待っていた三重県四日市市の会社員男性(23)は「バスは運行しており運がよかった」と胸をなで下ろした。

一方、山陽新幹線は東海道との直通運転を中止し、「のぞみ」の本数を半分程度に減らした。東北、上越、山形新幹線は午前11時以降に計20本を運休。羽田、成田を発着する空の便も欠航が相次ぎ、日本航空と全日空は計654便の欠航を決めた。

東海道新幹線は17日も始発から大幅な遅れや運休が発生する可能性がある。日本航空と全日空は羽田空港を発着する国内線を中心に計76便を欠航する。

台風7号の影響で、東海道新幹線が計画運休となり、閉められた改札口=16日午前、JR東京駅

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