鹿児島県垂水市の「浜平地下壕」の内部。構造物を置いていたとみられる痕跡もある(垂水市教育委員会提供)

 治山工事中に見つかり、調査が進められていた鹿児島県垂水市の「浜平地下壕」が、太平洋戦争中に旧日本軍によって軍事施設として造られ、魚雷整備の拠点となっていたことが分かった。総延長は約1.75キロあり、九州最大級とされる。市教育委員会は戦争遺構として保存し、公開することを検討している。

 市教委によると、地下壕は2022年4月に実施した治山工事の測量で発見された。開口部は山の斜面にあり、長さ約100mの縦坑10本と、約50mの縦坑1本が東西に延び、南北方向の横坑がその間をつなぎ、はしごのような形状だった。

 内部からはコンクリート製の床や、魚雷整備に関する痕跡などが見つかった。

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