東京 江東区にある「東京大空襲・戦災資料センター」が12日に開いたこの催しには、夏休み中の子どもやその親などおよそ30人が参加しました。

催しでは、東京大空襲で両親と幼い弟を亡くした元木キサ子さん(90)がみずからの経験をもとにつづった文章を、有志の中学生や高校生らが朗読しました。

この中では、空襲で火の海になった東京で家族とはぐれ、1人で逃げ惑った経験や、道や川が遺体で埋め尽くされていたことなど、当時の悲惨な記憶が劇や歌をまじえながら伝えられました。

朗読を聞いた高校1年の女子生徒は「劇の迫力に驚き、戦争はいけないと思いました。今の自分では考えられない体験なので、記憶に残していくべきと感じました」と話していました。

会場には元木さん自身の姿もあり、朗読に聞き入っていました。

元木さんは「私の体験から感じ取って、朗読として伝えてくれて感動しました。ウクライナの現状などを報道で見ると、また戦争孤児がうまれると、怒りの気持ちです。人間は知らないと過ちを繰り返すので、学生の皆さんがみずから知ろうとしてくれるのはとてもありがたいです」と話していました。

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