神戸徳洲会病院で患者の死亡が相次いだ問題を巡り、神戸市で開かれた有識者会議=8日午後

 神戸徳洲会病院(神戸市垂水区)で患者の死亡が相次いだ問題で、病院側は8日、院内調査で医療ミスだと認定した3件のうち2件の調査報告書の概要を公表した。2件はカテーテル治療後に死亡した90代女性と、糖尿病の既往歴を見落として死亡した70代男性。病院の改善状況を議論する市の有識者会議で示した。  概要によると、90代女性は治療開始直後、動脈に入ったワイヤが血管を損傷して出血。発見が遅れて出血性ショックに伴う循環不全に陥り、死亡した。70代男性の対応では既往歴の確認を怠り、血糖コントロールを10日間行わなかったとし、患者全体像の把握不足、職種間連携の弱さ、危険な状況でのルール不備などに問題があるとした。  病院によると患者死亡事例など15件が、国の医療事故調査制度に基づく外部専門家による検証や院内調査の対象となり、医療ミスを認めた3件は遺族に謝罪している。  病院では昨年7月、循環器内科の医師が関わった治療後、複数患者が死亡したことが表面化。市は今年2月に改善命令を出し、4月に病院側が改善計画を提出していた。


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