ネッタイシマカの雄(名古屋大の上川内あづさ教授提供)

 蚊の雄は雌の羽音を聞き分けて、種を識別している―。名古屋大の研究チームは、ヒトスジシマカとネッタイシマカの羽音に違いがあり、雄はそれを聞き分け、異種間の交配を防いでいる可能性があることが分かったと米科学誌に発表した。「種に固有な聴覚の特性を利用し、野外での繁殖制御に役立てたい」としている。  アフリカや中南米などに生息するネッタイシマカと、東南アジアや日本国内に広く分布するヒトスジシマカは、同じヤブ蚊属に分類。国際的な人の往来や地球温暖化で生息域が重なった場所ではどちらかの種が優勢になったり共存したりするが、その理由はよく分かっていなかった。


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