石川県の能登地方で巨大な灯籠「キリコ」が巡行する「キリコ祭り」の開催に向け、阪神大震災の記憶継承に取り組む神戸市のNPO法人が輪島市の住民と準備を進めている。能登半島地震により各地で中止が相次ぐ中、開催資金を募るクラウドファンディング(CF)を実施。「祭りは復興する被災地の希望になる。住民が集う場として残したい」と汗を流す。  倒壊家屋が目立つ輪島市町野町曽々木地区。6日、関西大の学生7人とともに訪れた「阪神淡路大震災1・17希望の灯り」の藤本真一代表(40)は、被災を免れた2基のキリコを住民たちと組み立てていった。「夜に見たらもっときれいや」。高さ5mほどのキリコが立ち上がり、住民の1人が笑みをこぼした。巡行は17日の宵祭り。みこしとともに夜道を華やかに彩る。  能登地方では毎年200を超えるキリコ祭りが開催されてきたが、今年は生活再建を優先し中止する地区が多い。  地区の自治会長刀祢聡さん(68)は「ボランティアなしでは人手が足りず、祭りはできなかった。キリコを見て元気を出してほしい」と期待する。


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