東京・目黒区は毎年、広島原爆の日に犠牲者を追悼し、平和を祈る集いを区内の公園で開いています。

ことしは区内に住む被爆者や被爆2世、それに区の職員など50人ほどが集まり、原爆が投下された午前8時15分に黙とうをささげました。

公園には被爆した当時の広島市役所の階段の石が「平和の石」として置かれていて、7歳の時に被爆し原爆で父親も亡くした谷口正次さん(86)や、副区長らが石の上に献花して手を合わせました。

谷口さんは「ガザ地区やウクライナなど世界中が不安定な状況です。毎年、発表されている人類滅亡までの時間、『終末時計』の針をこれ以上、進ませないようにしなければならない。戦争なんかやっている場合ではない何かが動いてほしい」と訴えていました。

谷口さんは、被爆の惨状を伝え続けるためことし新たに原爆がさく裂した瞬間の絵を描いて目黒区に寄贈していて「ピカッという光は今も目に焼き付いています。核兵器の恐ろしさは瞬間的に広範囲が破壊されるだけでなくのちのちまで残る放射線の影響もあります。絶対に経験して欲しくないことで恐ろしさを少しでも伝えられればと思います」と話していました。

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