「桜隊」は太平洋戦争末期に各地で慰問公演を行うために結成された「移動演劇隊」で、79年前の6日、劇団員9人が滞在していた広島で被爆し、亡くなりました。
「桜隊」の慰霊碑がある東京・目黒区の五百羅漢寺で行われた法要では、原爆が投下された午前8時15分に参列者が黙とうをささげたあと、慰霊碑の前で焼香し、手を合わせていました。
このあと行われた追悼会では、俳優の常盤貴子さんなど3人が、23歳で亡くなった「桜隊」の劇団員と、軍から召集されて離れて暮らす夫の人生に焦点をあてた朗読劇を披露しました。
劇は、劇団員が夫に宛てた手紙をもとに構成され、8月6日を境に手紙が届かなくなった夫の悲しみなどが表現されていました。
常磐さんは、朗読劇を終えたあと「私たちが未来にバトンを渡さなければ、知らない人たちがほとんどになってしまうので、みんなで一緒につないでいきましょう」と話していました。
追悼会を主催した移動演劇桜隊平和祈念会の青田いずみ事務局長は、「世界情勢をみると、原爆の被害が過去の軽いものと扱われているような気がする。同じことがあってはならないということを自分ごととして思ってもらえるように、亡くなった劇団員のことを語り継いでいきたい」と話していました。
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