福島第一原発の事故で溶け落ちた核燃料と周囲の構造物が混じり合った「核燃料デブリ」について、国と東京電力は、初めてとなる試験的な取り出しを2号機で始める計画です。

取り出しに使う装置は、格納容器の内部に通じる配管から細いパイプを入れて、その先端から核燃料デブリをつかむ機材をケーブルで下ろし取り出す仕組みで、7月下旬に2号機に設置されました。

31日は、原子力規制庁の担当者が、装置に外観上異常がないか、配管と装置の接続部分に隙間がないかなどを現場で確認する使用前の最終的な検査を行い、東京電力によりますと、問題ないとする評価を受けたということです。

検査に合格したことを示す「終了証」の正式な交付には通常1か月ほどかかることから、東京電力は交付を受けて準備が整いしだい、8月下旬にも取り出しに着手できる見込みだとしています。

「核燃料デブリ」の取り出しは、当初の計画から3年遅れていて、作業が順調に進むのか注目されます。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。