平日は1日1時間半、休日は2時間は屋外で過ごすと、子どもの視力が低下しづらい――。文部科学省は31日、そんな調査結果を公表した。

 2021年度から3年にわたって、9都道府県の小中学生約5200人を追跡調査した。

 文科省によると、学年が上がるごとに視力が低下していた。視力0.3未満の割合は21年度に12.8%だったが、23年度は20.9%に上昇していた。

 調査では、屋外での活動時間や生活習慣などと視力低下との関係も分析した。休み時間に「ほとんど外に出ない」子と比べて、「いつも出る」子の方が視力が低下しづらかった。また、平日で1日1時間半、休日で2時間以上、外にいる方が、30分未満の子と比べて視力が低下しづらかった。

 夏場は熱中症への懸念もあり、屋外にいる時間を増やすのは難しい面もある。文科省の担当者は「現状を認識してもらった上で、家庭も含めてできる限りの対応をしていただければ」と話す。

 文科省は調査結果をまとめたリーフレットを全国の教育委員会などに配り、目の健康について啓発していくという。(山本知佳)

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