国連教育科学文化機関(ユネスコ)の「世界の記憶」の国内候補として推薦されている「広島原爆の視覚的資料―1945年の写真と映像」について、申請した朝日新聞社などは7月31日、資料を閲覧できる日本語のアーカイブサイト(https://www.visual-archives-hiroshima.jp)を公開した。英語版もある。
閲覧できるのは朝日新聞社、広島市、中国新聞社、毎日新聞社、中国放送、NHKの6者が共同で登録申請した資料のうち、写真1526点と映像2点。申請した写真は1532点だが、プライバシーに配慮し、6点はサイトに載せていない。昨年11月に日本政府が「世界の記憶」への推薦を決めた。サイトの構築には、資料の一部を所有・保存してきた共同通信社も加わっている。
写真は、人類史上初めて原爆が投下された広島で、約14万人が死亡したと推計される1945年8月6日から同年12月末までに、日本の計27人と1団体によって撮影された。原爆による爆風や熱線、放射線が引き起こす人体や建物などへの様々な被害や影響を伝える。
2点の映像は、戦時中のニュース映画製作を担った「日本映画社」が撮影したニュース映像と、学術調査に伴う記録動画で構成されている。
サイト内では撮影された地域や撮影者、撮影時期で分類され、任意のキーワードによる検索もできる。
「世界の記憶」への登録の可否は、被爆から80年となる2025年のユネスコ執行委員会で決まる見通し。(柳川迅)
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