DV（ドメスティックバイオレンス）の被害に遭ったとする女性が、元交際相手の男性に損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、高松高裁の森実将人裁判長が、非公開を求められていた女性の名前を読み上げていたことが分かった。

　高裁や女性の代理人弁護士によると、判決があったのは7月26日。女性は訴訟記録で名前を非公開とする「閲覧制限」を申し立てていたが、森実裁判長は女性の氏名を読み上げたという。

　森実裁判長は高裁に「不注意で発言してしまった」と伝え、高裁は代理人弁護士に謝罪した。取材に対し「再発防止に努めたい」としている。

　代理人弁護士は「女性の被害を軽く見ていたという表れではないか。今後の対応は本人と話し合いたい」とコメントした。（土居恭子）

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